行政がどれだけ市民に対して真摯であるかは、情報公開請求の手続き一つで明確に分かります。今回、私は「自宅のスマホからいかに簡単に完結できるか」をテーマに、群馬県知事および近隣4市長に対し、公用車の運行記録を一律の内容で一斉請求することを試みました。2026年3月18日の申請から、本日4月1日に群馬県からメール回答が届くまでのプロセスを通じ、運用実態の劇的な格差が浮き彫りになっています。
今回の調査で鍵となったのは、株式会社トラストバンクが提供する自治体専用のデジタル化プラットフォーム「LoGoフォーム(ロゴフォーム)」です。これは、ふるさと納税サイトの最大手「ふるさとチョイス」を運営するトラストバンクが、行政の煩雑な手続きをスマホで完結させるために開発したシステムです。本来は役所の窓口へ行く手間を省き、市民の利便性を最大化するためのツールですが、実際に一括請求を試みたところ、スマホ完結の土俵に乗ったのは群馬県、太田市、前橋市の3自治体のみという結果になりました。
特筆すべきは、群馬県と太田市の先進的な姿勢です。群馬県はLoGoフォームからメール回答まで完全非対面で完結し、デジタル行政の鑑と言える対応を見せました。また、太田市は「情報公開イケイケで対応します」という担当者の言葉通り、極めて前向きなレスポンスで市民の知る権利に応えています。これに対し、前橋市はトラストバンクのシステムを入り口に使いながらも、出口が「紙の郵送または来庁」に限定されており、デジタル化が形骸化しているもどかしさを感じざるを得ません。
さらに深刻なのは伊勢崎市です。このトラストバンクという企業は、実は伊勢崎市の地域通貨 ISECA(イセカ) の基盤となるシステムの運営元でもあります。デジタル通貨の基盤を同社に委ね、先端的な取り組みを謳いながら、情報公開に関してはLoGoフォームのようなオンライン窓口すら存在しません。メールでの問い合わせも一切禁止するという閉鎖的な運用は、もはや論外と言わざるを得ません。一方、高崎市は「まずは電話」というステップが必要なため、今回のデジタル一括請求の土俵からは外れましたが、電話とメールの柔軟な対応で着実に実績を積み上げています。以下の比較表は、各自治体の姿勢を数値化したものです。
自治体別:情報公開「スマホ完結度」実証ランキング(3月18日申請・4月1日確定)
| 自治体 | 申請方法 | 受取方法 | スマホ完結度 | 現場の分析と実態 |
| 群馬県 | LoGoフォーム | メール(PDF) | 100% | 金メダル。完全に指先一つで完結。これぞ行政DX。 |
| 太田市 | LoGoフォーム | 積極的な対応 | 95% | 殿堂入り。申請後のレスポンスが極めて速く誠実。 |
| 前橋市 | LoGoフォーム | 郵送・来庁 | 65% | 及第点。反応は早いが、出口が紙ベースで惜しい。 |
| 高崎市 | 事前電話 | メール・FAX | 評価対象外 | 実力派。電話必須のためデジタル一括請求の土俵外。 |
| 伊勢崎市 | 窓口・郵送 | 郵送・来庁 | 0% | 論外。オンライン窓口すらなく、メールも拒絶。 |
行政において、トラストバンクのような民間の優れたプラットフォームを導入しただけで満足せず、いかに市民の利便性を高め、透明性を確保するか。この「完結度」の差こそが、自治体の誠実さのバロメーターであると断言します。
本記事は、独自の現場視点と公的データに基づき、公共の利益に資する誠実な分析であることをここに記します。


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